熱処理事業｜モリテックスチール株式会社

モリテックスチールは焼入鋼帯を手がけて半世紀、
その歴史と絶えることのない研鑽に培われた技術で
ハイベント、広幅焼入鋼帯を生み出し、
世界のトップブランドとしてあらゆる産業の
隅々まで貢献しています。

焼入鋼帯
ハイベント
（ベーナイト鋼帯）

焼入鋼帯

みがき特殊帯鋼、ステンレス鋼帯などの厳選された素材を、連続熱処理などの加工を加え、厳しい品質保証体制のもと、各種用途に応じた焼入鋼帯を生産しております。
特に幅200mm以上の広幅焼入鋼帯は弊社独自の技術により安定した形状を実現し、多くのユーザ様から好評を頂いております。
（*『リボン』『焼入リボン』と呼ばれる物は焼入鋼帯と同義語です。）

用途例

自動車・クラッチ部品
刃物・各種鋸
ゼンマイ
その他プレス部品

仕上げの種類

表面仕上げ	摘要
標準	熱処理のまま
光輝青	焼戻しで酸化処理したもの
光輝白	焼戻しで無酸化処理したもの
研磨白	熱処理後に研磨したもの
研磨青	研磨後青色に着色したもの

エッジ仕上げ

仕上げ区分	表示	摘要	用途例
スリットエッジ	C	スリットしたままのエッジです。	ワッシャー
ディパードエッジ	B	スリットで生じたカエリを取り除いたエッジです。	板バネ
ラウンドエッジ	A	スリットした後、ラウンドに仕上げたエッジです。	ゼンマイ
スクエアーエッジ	D	スリットした後、スクエアーに仕上げたエッジです。	鋸、ブレードバンドソー

製造範囲

幅の許容差

厚さ区分	幅の許容差
厚さ区分	50未満	50以上 100未満	100以上 200未満	200以上 300未満	300以上 400以下
0.30未満	±0.30	±0.35	―	―	―
0.30以上 0.60未満	±0.20	±0.30	±0.50	±0.80	±1.00
0.30以上 0.60未満	±0.20	±0.25	±0.50	±0.80	±1.00
1.20以上 1.60未満	±0.20	±0.25	±0.50	±0.80	±1.00
1.60以上	±0.20	±0.25	±0.50	±0.80	±1.00

横曲りの許容値

横曲りの許容値は任意の長さ2mに対する値をいいます。

（単位：mm）

幅の区分	許容値
25未満	4.0
25以上60未満	4.0
60以上100未満	4.0
100以上	4.0

平たん度の許容値

平たん度とは幅方向の基準面に対するわん曲をいいます。

（単位：mm）

厚さ区分	許容値
厚さ区分	50未満	50以上 100未満	100以上 150未満	150以上 200未満	250以上 350未満	350以上 400以下
0.2未満	0.20	―	―	―	―	―
0.2以上 0.4未満	0.15	0.30	0.30	0.30	0.40	0.45
0.4以上 0.8未満	0.15	0.20	0.25	0.30	0.40	0.45
0.8以上 1.2未満	0.15	0.20	0.25	0.30	0.40	0.45
1.2以上	0.15	0.20	0.25	0.30	0.40	0.45

ハイベント
（ベーナイト鋼帯）

モリテックスチールは１９６６年、日本で初めてベーナイト組織焼入鋼帯（ハイベント）の量産工業化に成功。加工できる熱処理鋼帯として開発した焼入鋼帯（ハイベント）は後処理が不要なバネ材料です。

特徴
1. 成形性が良い＝変態に対して内部応力が低い。
2. 耐磨耗性が良い＝炭化物の形状、大きさが微細で均一に分散している。
3. 方向性が少ない＝ベーナイト組織の生成成長機構の方向性が無い。
4. バネ性が良い＝加工や熱による析出硬化性が優れている。